thumb_IMG_3776_1024
コメントにて
ロボットの勉強どうされていますか,という質問を頂いたので答えようとしたら,文字数制限に引っかかるくらい長い文章になってしまったので記事にします.

僕が本格的にロボットを始めるきっかけとなったのは,ホビーの二足歩行ロボット競技ROBO-ONEに参加している方々の集まりに参加したのがきっかけでした.今でも関東や関西,九州で「ホビーロボット練習会」という名前で開催されています.
 
そこでは,大人の方がメインで,作ったロボットを持ち寄っては見せあって交流する場所でした.自分も小さい頃から作ったものを持っていっては,周りの大人の方(プロの技術者やホビー歴が長い人が多い)に意見を頂いて,いろいろな情報を仕入れていました.

勉強にはインプットとアウトプットがありますが,インプットの方は,本を読んだり,今だとインターネットを上手く使えばかなり沢山の情報が手に入ります.しかしアウトプットの方は,実際に自分で手を動かして何かを作ってみるしか学ぶ方法がありません.ただ,プログラムの勉強でしたら,PCと本かネットだけで両方できてしまいますが,ロボットのハードウェア(メカや回路)をアウトプット勉強するためには,材料を用意するだけでそれなりにお金がかかります.

僕の場合は,勉強のうちインプットの方は,ロボット練習会に参加することで満足していましたが.それに加えて,ひたすら手を動かしてモノを作ってアウトプットしていたのが大きかったと思います.それなりにお金もかかったはずなのですが,うちの両親は「キミのやりたい事に投資する」と言ってお金を出してくれました.とても感謝しています.

実は,僕がプログラムを勉強し始めたのは,高専に入ってRCJを始めてからでした.プログラムを初めて一年足らずで日本1位を取った事になりますが,そこでも,アウトプットに慣れていた事が大きく効いてきたのではと自分では考察しています.とにかく分からなくても手を動かしてみて,わからない事があったら必要に応じてインプットを重ねていく方法です.

因みにですが
たまに当ブログに現れる,日本優勝時代の相方であるKpも,同じ「ひたすら手を動かして分からなければ本を読む」スタイルだと聞いています.彼は,僕がハードウェアでやっていた同じことをソフトウェアでやっていた人です.彼曰く「ハードはモノ作る度にお金かかって大変,ソフトはPCさえあればいくらでもモノ作れるし本買うくらいしかお金かからない」だそうです(笑).僕もそう思います,ハードはお金かかる…

で,僕にも苦手なことは当然あります.
ロボカップジュニアは,ハードウェアとソフトウェア,両方の知識が必要とされており,タスクマネジメントとチームマネジメントの能力も必要になる競技です.RCJにおいては,スケジュールとチームの管理は,ロボットの技術の勉強以上に重要で,かつ身につけるのが難しいです.
事実,今年の僕のように,どんなに高い技術レベルでモノを作っていても,スケジューリングを間違えて全く結果が残せない事はよくあります.

以上まとめると 
僕は,ロボットの勉強についてはまず手を動かしてみる事をお勧めしたいです.少しお金がかかっても,相談しながら(資金交渉やプレゼンも大事な作業)実際にモノを作るのが勉強になると思います.

学校の勉強は,基本的に黒板見てノートに移して覚える,インプットがメインのものばかりです.アウトプットはテスト前問題解く作業くらいでしょうか.アウトプットがメインの勉強は非常に機会が少ないと思いますので,ぜひロボットをその機会にしてみてはどうでしょうか.

以上,ロボットの勉強についてでした

2017/4/8 追記
あの伝説のロボカッパーであるOkada(@OkadaTechnology)さまより
「これも書き加えなさい」とのお言葉を頂きましたのでご紹介させて頂きます.


ここからは質問とは関係ない話です.

ここまで「勉強」と書いておきながら,当方学校の勉強についてはだいぶ悲惨であります.
ロボットに夢中になって学業を疎かにするのも,学生であれば自己責任な訳ですが…

学校に行っている間というのは,当然ながらお金がかかっていて,1日あたり幾らだか分かりませんが結構なお金がかかっています.
で,お金というのは,人の人生の時間を換算したものであるわけで,そのお金を使って何かを作ったり何処かへ行ったり遊んだりするということは,その人の人生の時間を頂戴して何か作ったり何処か行ったり遊んだりしてる訳です.義務教育であれば日本の国民全員の人生の時間のうち幾らか使わせてもらってる訳ですし,義務教育を終えたら,親の人生の時間のうち幾らか頂戴してる事になります.

こう考えると,親のお金で学校行っている身としては,親が自分の時間割いて自分の人生に投資してくれている訳なので,その分は頑張って応えましょう.つまり学校の勉強はあんまサボっちゃだめです,ということになる気がします.

学業優先で頑張りましょう.
これは昔ある方に言われた言葉でずっと身にしみて覚えているんですが
「学生としてやるべき事やっていないと,他で何やっても説得力ないからね」

という事で「自分は最低限やることやった上でこういう活動してます」くらいは言えないと痛い目見ます.以上グダグダでしたがおまけ話でした.

将来この記事が黒歴史になっていない事を祈ります