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2017年12月24日に埼玉大学で行われたRoboCupJunior埼玉ブロック大会のオープンリーグ交流戦にご招待頂いたので、僕の所属する産技RRC(RoboCup Research Club)のオープンリーグ出場チームとチームを組んで参加してきました。
経緯としては、サッカーオープンリーグがオレンジボールに変更されてから、オープンリーグのチーム数が極端に減ってしまい、練習相手が居なくなってしまったとの事です。

私のロボット“Yunit5X”は、中津川(2017ジャパンオープン)用にゴール検出用の全方位センサを搭載したものの、オレンジボールには対応していませんでした。今回の交流戦は、今までずっと逃げていた課題に取り組む機会になりました。

結果、2チーム中2位で最下位でした。
後輩チームはロボットが完成せず、試合どころかプログラムすら書き込めないでその日を終えました。
私のマシンは、オレンジボールを追跡はできたものの、システムの構造上ラインセンサとカメラを同時に読み取ることができなかったため、マトモな試合はできませんでした。

大会結果とは別で、アイデア賞を頂きました、ありがとうございます。

Yunit5Xの今後

Yunit5Xの回路システムはJapanOpen2017以降ずっとそのままで、一応壊れたことは一度もないものの、非常に扱いづらく機能も制限された状態が続いています。
いま、関東ブロックでサッカーオープンリーグに出場するロボットが激減していて、練習相手すら確保できないような状況になっているので、余裕があればYunit5Xの回路システムの再構築も検討しようと思います。

今日起きた問題を列挙すると
  1. サブマイコンからUART×5ポート同時に割り込み信号が飛んでくる構造が非常に良くない
    動かないことはないがメインの処理が少しでも重くなると不安定になる。例えばメイン処理でsin, cosを走らせるなんてのは以ての外で、Japan2017はこれが原因で割り込み失敗してました。
    ケーブルで情報を飛ばすのであれば、UARTかその他差動通信系(RS422/485・CAN)以外はほぼ実用範囲外であるから、限られたUARTポートを効率よく使うか、数珠つなぎで通信できるシステムを作る事を検討します。

  2. 壁のカラーマーカーがボールとほぼ同じ色だった
    PixyMonのカラーシグネチャ設定を職人レベルでマスターできれば、非常に似通った色を識別できる完璧なパラメータを設定できるのでしょうが、今回始めて挑戦した私にはそれは難しかったです。今回は「人の眼でもほとんど見分けがつかない2色」を5分ハーフで完璧に識別しないといけませんでした。これは割と至難の業だなと思いました。

    Pixyは同じ色が複数検出された場合に、面積が大きい方から順番に追跡するので、壁のマーカーとカラーボールが同じ色だった場合は、ほぼ間違いなく壁マーカーの方を追跡します。

    Pixyも一応ソースコードがGithubにUPされているみたいですが、壁マーカーとボールをきちんと処理するにはもう少し細かい条件を設定しないと厳しいと思いました。例えばWidth Heightの上限設定とかがあれば、近距離の壁マーカーのignore判別くらいはできると思いました。


  3. 相手ロボットのMDFフレームを誤検出してしまった
    MDFがオレンジに見える事がありましたが、流石これは僕の設定が悪すぎただけだと思います。丁寧に設定をしたら、ほぼ問題ないレベルになりました。

    ただし、MDFフレームをロボットに使うチームは、相手チームにPixyMon職人が居ることを確認してからにしないと、雑な色設定をされて相手ロボットに突っ込まれるだけでなく、最悪の場合妨害を取られて失格になる可能性もあると思います。

    オレンジボールとMDF同時に検出するデモを見せられたら、明らかに申請する側が有利になりますから、黒判定を出される可能性も高いと思います。


  4. 赤LEDを使ったラインセンサによる誤検出
    PixyはHSV色空間で色認識をかけているので、赤とオレンジはかなり明確に区別ができます。しかし問題なのは、赤LEDの光がどこかに反射し「色の混ぜ合わせ」が生じた場合です。黄色のゴールに反射して帰ってくる光は、限りなく「オレンジ」に近い色に見えます。

    今回対戦したロボットのうち、片方は完全に黒いフレームのロボットだったため、MDFに反応して誤動作しているとは考えられませんでした。しかし、相手ロボットが黄色ゴール前に居るときだけ追いかける動作が見られたため、黄色ゴールへの反射光が原因と判断しました。
    キャプチャ
    絵の具混ぜ合わせ表
    を見ても「赤+黄=オレンジ」である事が分かります。赤と黄色の比がわりかし雑であっても、しっかりオレンジに見える事がわかります。もしかしたら、一番気をつけるべきはこの「色の混ぜ合わせ」なのかもしれないですね。
以上です。

たまには文章だけの雑な記事も書きます。
というか、普通ブログってこんな感じでしょう。

たぶん次はロボットのYaw軸のPID制御について書きます。